高校受験向けの通信教育は、ここ数年で大きく進化しています。タブレット学習、映像授業、AI診断、添削指導が組み合わさり、通塾なしで志望校合格を実現する中学生も珍しくない時代になりました。
ここでは、高校受験に使える通信教育の選び方と、目的別のおすすめ傾向を、元塾講師の視点から整理してお伝えしていきます。内申対策、難関校対策、コスパ重視、それぞれのニーズにどのタイプが合うかがわかる内容です。
通信教育だけで高校受験に臨むご家庭も、塾との併用を考えているご家庭も、判断材料として活用できる情報をまとめました。

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高校受験向け通信教育の3タイプ
タブレット学習型
専用タブレットやiPadで学習を進めるタイプ。動画授業、AIが出す練習問題、自動採点がタブレット1台で完結します。月額4,000〜8,000円が相場で、手軽に始められるのが魅力。
学校の授業進度に合わせた教材、定期テスト対策講座、入試対策コースが用意されているサービスが中心です。
紙教材+デジタル併用型
紙のテキストとデジタル機能を組み合わせたタイプ。書いて覚える学習スタイルが合うお子さんに強力にフィットします。添削サービスがあるサービスも多く、記述力を鍛えたい中学生に最適。
月額4,000〜7,000円が相場で、中堅校〜難関校志望に対応した標準コースが揃っています。
映像授業+テスト型
プロ講師の映像授業を視聴し、確認テストで定着度を確認するタイプ。塾の授業に近い構成で、費用は月5,000〜1万円程度。難関私立高校対策や、上位公立高校を目指す中学生に強いラインナップが揃います。
手軽に始めるならタブレット型、書いて覚えるなら紙併用型、塾並みの本格学習なら映像授業型、が使い分けの基本です。
通信教育のメリット
非常に低いコスト
塾が年間40〜80万円かかるのに対し、通信教育なら年間5万〜15万円に収まることが多く、費用面の負担は格段に軽くなります。浮いた費用を模試や参考書、直前期の対策講座に回せるのは大きな強み。
部活との両立が容易
通塾時間ゼロのため、部活後の疲れた状態でも無理なく継続できます。週3の部活と通信教育の両立は、十分に現実的。スキマ時間の活用もしやすい構成です。
学校の授業との連動性
通信教育はお住まいの地域の教科書に準拠していることが多く、定期テスト対策がダイレクトに内申アップにつながります。塾の独自カリキュラムとはまた違った強みです。
通信教育のデメリットと対策
継続の壁
最大の課題は「続けられるかどうか」。毎月の教材が溜まっていくのは通信教育あるあるです。対策は、取り組む時間を毎日固定する、週末に必ずリセットする、親子で進捗を共有する、といった仕組みを作ること。
質問対応の時間差
わからない問題をすぐ質問できないのは弱点。チャット対応、動画解説、メール質問など、質問サポートの充実度は事前確認が必須です。
通信教育は「教材を消化する作業」になりがち。問題を解くだけでなく、間違い直しと解き直しの時間をしっかり確保しないと成績アップにつながりません。
競争環境の不足
ライバルの存在感が弱いので、モチベーション維持に工夫が必要。全国模試の活用、オンラインでの順位表示機能を持つサービスを選ぶと、この弱点は軽減できます。
目的別の選び方
内申点アップ重視
公立高校志望で内申が合否を決めるケースでは、学校教科書準拠+定期テスト対策が手厚い通信教育を選ぶのが鉄則。予想問題集や学校ワークの解説が充実したサービスが狙い目です。
難関校対策
難関私立や上位公立を目指すなら、応用・発展問題の豊富さと、添削指導のクオリティで選びましょう。映像授業型や、難関校特化コースを持つサービスが第一候補になります。
コスパ重視
基礎固めと標準問題対応がメインなら、月4,000円前後のタブレット型で十分。3年間で15万円以内という現実的な予算で、高校受験を走り切れます。
塾との併用
塾の苦手分野を補完する、通信教育で基礎力を固めて塾で応用力、といった使い分けも有効。塾と同じ教材を重複させないように科目や単元で切り分けるのがコツです。

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学年別の活用法
中1:基礎固めと学習習慣
中1は通信教育デビューの最適タイミング。英語と数学の基礎を徹底的に固める期間に設定します。毎日30分の学習習慣が中3までの学習ペースを決める重要な土台です。
中2:応用力と弱点補強
中2は学習難度が一気に上がる学年。関係代名詞、連立方程式、一次関数、化学反応式など、高校入試で重要になる単元が目白押し。通信教育で苦手単元を何度も繰り返す活用がベストです。
中3:入試対策と過去問演習
中3は志望校別の過去問演習と模試活用がメイン。通信教育の入試対策コースと、外部模試の組み合わせで、実力と本番力を同時に高めていきます。
通信教育を最大活用するコツ
毎日決まった時間にやる
「夕食前の30分」「朝の20分」など、生活リズムに組み込むことで継続率が劇的に上がります。やる時間を決めていない家庭は、ほとんどの場合挫折していきます。
保護者のチェック
週に1回、進捗と理解度を保護者が確認する時間を作りましょう。「ここできたんだね」「ここわからなかったみたいだね」と声をかけるだけで、お子さんのモチベは大きく変わります。
模試の定期受験
通信教育だけで受験する場合、外部模試の受験は必須。2〜3か月に1回、全国規模の模試を受けることで、実力を客観視できます。志望校判定も受けておくと進路選択がスムーズに。
わからない問題の放置禁止
通信教育で最も怖いのが「わかったふりで進む」こと。わからない問題はすぐに質問サービスを使うか、保護者と一緒に調べる習慣をつけてください。
よくある質問Q&A
Q. 通信教育だけで公立高校は受かる?
A. 十分可能です。内申対策と入試対策の両輪が揃った通信教育を選び、外部模試を活用すれば、公立高校の合格は現実的に狙えます。
Q. 難関私立高校は通信教育だけで厳しい?
A. 難関私立は独自問題が多く、通信教育だけだとやや物足りない部分があります。通信教育+難関校対策塾の併用、あるいは志望校別家庭教師の活用が現実的な戦略です。
Q. タブレットと紙教材、どっち?
A. 学習スタイルで選ぶのが正解。書いて覚える派は紙、動画中心で学びたい派はタブレット。記述力を鍛えたい場合は紙教材の方が強いとも言えます。
Q. 模試はどれくらい受けるべき?
A. 中3なら2〜3か月に1回。全国規模の模試を定期的に受けることで、自分の立ち位置がわかります。地域の公立高校入試に対応した模試を選ぶのがポイント。
通信教育の継続率を高めるコツ
無理のない学習時間設定
中学生の通信教育で一番大切なのは、無理なく続けられる学習時間の設定。毎日30分から始めて、徐々に時間を伸ばしていくのが現実的。最初から2時間設定すると、ほぼ挫折します。
達成感の可視化
タブレット型なら進捗画面、紙教材型ならチェックシートを活用して、「今日も終わった」達成感を毎日味わえる仕組みを作ります。達成感は次の日のモチベに直結します。
ご褒美システムの設計
週単位、月単位で達成できたら小さなご褒美、という仕組みも中学生には効果的。ゲーム、マンガ、お出かけなど、本人が楽しみにしているもので設定するとうまく機能します。
通信教育と模試の組み合わせ方
全国模試の定期受験
通信教育だけだと、全国レベルでの位置がわかりません。2〜3か月に1回の全国模試で、実力を客観視する機会を作りましょう。合格判定も出るので、志望校選びの判断材料にもなります。
地域の公立高校入試模試
公立高校志望なら、地域の公立入試対応の模試が必須。都道府県ごとの入試傾向に沿った問題で、本番対策ができます。
模試結果の振り返り
模試を受けたら、必ず間違えた問題の解き直しを。「どこでなぜ間違えたか」を言語化することで、同じミスを減らせます。
通信教育は模試とのセットで真価を発揮。模試なしでは実力が見えず、本番で苦戦するリスクが高まります。
元塾講師からの正直な感想
10年前に比べて、通信教育の質は本当に飛躍的に向上しました。月数千円で、大手塾の有名講師並みの映像授業が受けられる時代。費用対効果で見ると、通信教育はトップクラスの選択肢だと感じています。
ただし、通信教育で成果を出せるかは、お子さんの自己管理能力と、保護者のサポート姿勢に大きく依存します。教材のクオリティは十分すぎるほど高い。あとは、それを毎日コツコツ使いこなせる環境を家庭で作れるかどうか。ここが成功と失敗の境目になります。
通信教育は「魔法のツール」ではなく、「コスパに優れた道具」。その使いこなし方まで含めて、ご家庭全体で前向きに取り組んでいってください。
参考:リセマム「通信教育比較」
参考:ベネッセ教育情報
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