お子さんが不登校になったとき、勉強の遅れと同じくらい気になるのが「出席日数」の問題です。内申点への影響や進学への不安を抱える保護者の方は多いのではないでしょうか。
実は、文部科学省が定めた一定の条件を満たせば、自宅でのオンライン学習が学校の出席として認められる制度があります。この制度を活用すれば、無理に登校しなくても出席扱いにしてもらえる可能性があるのです。
この記事では、出席扱い制度の仕組み・満たすべき条件・申請の流れ・活用できるオンライン塾の特徴を、わかりやすく整理していきます。お子さんのペースに合った学びを確保しながら、出席日数の問題もクリアしたいという方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。

出席扱い制度とは?文部科学省の通知を解説
出席扱い制度とは、不登校の児童・生徒が学校外の施設やICT(情報通信技術)を活用した学習活動を行った場合に、一定の要件を満たせば学校の指導要録上「出席扱い」にできるという制度です。
文部科学省は令和元年(2019年)に通知を出し、この制度の活用を推進しています。対象は小学校・中学校の児童生徒で、ICTを活用した自宅学習も出席扱いの対象に含まれます。
記事執筆時点の調査では、ICTを活用した自宅学習で出席扱いとなった児童生徒は約1.3万人に達しており、制度の認知と利用は年々広がっています。
出席扱いになるための7つの要件
文部科学省の通知では、出席扱いにするための要件が具体的に示されています。学校長が判断する際の基準となるもので、以下の項目を満たす必要があります。
- 保護者と学校の間に十分な連携・協力関係があること
- ICT(情報通信技術)やその他の適切な方法を活用した学習活動であること
- 訪問等による対面指導が適切に行われていること(対面が困難な場合はオンラインでの対面指導で代替可能)
- 学習の計画や内容が学校の教育課程に照らして適切であること
- 校長が、対面指導や学習活動の状況を十分に把握できていること
- 学習の成果を評価に反映できること
- 児童生徒が学校への復帰に向けた意欲を持っていると校長が判断できること(ただし、復帰を前提条件とはしない柔軟な運用が求められている)
特に重要なのは、保護者と学校の連携です。学校側に黙ってオンライン学習を始めても出席扱いにはなりません。担任の先生やスクールカウンセラーと相談し、学校と協力して進めることが前提となります。
出席扱い認定までの流れ
実際に出席扱いを申請する場合、どのような手順で進めるのかを整理します。
ステップ1:学校に相談する
まずは担任の先生や教頭先生に「出席扱い制度を利用したい」と相談します。制度自体を知らない先生もいるため、文部科学省の通知文を印刷して持参すると話がスムーズです。
ステップ2:使用するICT教材を選ぶ
出席扱い制度に対応しているオンライン学習サービスを選びます。すべてのオンライン塾が対応しているわけではないため、出席扱い認定の実績があるサービスを選ぶのが安心です。
ステップ3:学習計画を学校と共有する
使用する教材・学習時間・学習内容を学校側と共有し、教育課程に沿ったものであることを確認してもらいます。この段階でサービス側が学校への説明資料を用意してくれるケースもあります。
ステップ4:学習を開始し、記録を共有する
学習を開始したら、進捗レポートや学習記録を定期的に学校に提出します。サービスによっては自動で学習レポートを出力する機能があり、保護者の手間を軽減できます。
ステップ5:校長が出席扱いを判断する
最終的な判断は校長先生が行います。学習活動の内容・量・成果を総合的に見て、指導要録への記載を決定します。

出席扱い制度に実績のあるオンライン学習サービス
すべてのオンライン塾が出席扱いに対応しているわけではありません。学校への説明資料の提供や学習記録の出力機能など、出席扱い認定をサポートする体制が整っているサービスを選ぶことが大切です。
すらら
出席扱い制度の認定実績が豊富なサービスで、これまでに多数の認定実績があると公表しています。無学年式の教材設計で、お子さんが理解できる段階から学習をスタートできる点が不登校の子に適しています。
専任の「すららコーチ」が学習計画の作成・進捗管理・保護者へのアドバイスまで行い、学校への提出用レポートも出力できるため、出席扱い申請のハードルが下がります。料金は5教科対応で月額8,800円(税込)からです。
デキタス
城南予備校が監修する教科書準拠のオンライン学習サービスです。教科書に沿った内容であるため、学校の教育課程との整合性を説明しやすいのがメリットです。学習記録をレポートとして出力でき、出席扱い申請を想定した設計になっています。
サブスタ
プロの学習アドバイザーが一人ひとりに合わせた学習計画を毎月作成してくれるサービスです。不登校の出席扱い制度への対応を公式にうたっており、学校への提出用レポートも用意されています。
出席扱い制度を利用するメリット
内申点への影響を軽減できる
出席日数が不足すると、高校受験の際に不利になることがあります。出席扱いが認められれば出席日数の問題をカバーできるため、進路の選択肢を広げることにつながります。
学習の継続が自信につながる
不登校の期間に何も学習していないと、「自分はみんなに置いていかれている」という不安が膨らみがちです。ICT教材を使って着実に学習を積み重ね、それが「出席」として認められることは、お子さんの自己肯定感を支える効果もあります。
学校との関係を維持できる
出席扱い制度を利用するには学校との定期的なやり取りが発生するため、完全に学校から離れてしまうことを防げます。担任の先生との接点が続くことで、復帰のタイミングを計りやすくなるというメリットもあります。
出席扱い申請で保護者が気をつけたいこと
- 出席扱いの判断権は校長にある。制度を利用したいと申し出ても、認められないケースもある
- 学校との関係が悪化しないよう、あくまで「協力してやっていきたい」という姿勢で臨む
- ICT学習だけでなく、対面指導(訪問指導やオンライン面談)の機会を設けることが求められる
- 出席扱いになっても「成績評価」に反映されるかどうかは別問題。事前に学校に確認しておく
保護者の方が「出席扱いになること」をゴールにしてしまうと、お子さんへのプレッシャーになりかねません。あくまでお子さんが自分のペースで学べる環境を作ることが第一で、出席扱いはそのおまけくらいの気持ちで臨んだほうが、親子ともに気持ちがラクになります。

よくある質問(Q&A)
Q. 高校生は出席扱い制度の対象になりますか?
A. 文部科学省の通知は主に小学校・中学校の義務教育段階を対象としています。高校については学校ごとの判断になるため、在籍する高校に直接相談してください。通信制高校への転校も選択肢の一つとして検討する価値があります。
Q. フリースクールとオンライン学習、どちらが出席扱いになりやすいですか?
A. どちらでも出席扱いになる可能性はあります。フリースクールは「学校外の施設での相談・指導」として認定されるケースがあり、オンライン学習は「ICTを活用した学習活動」として認定されます。お子さんの状況に合ったほうを選ぶのがベストです。
Q. 出席扱いになれば内申点への影響はなくなりますか?
A. 出席扱いになれば出席日数はカバーされますが、教科の成績評価への反映は学校の判断によります。定期テストを受けていない場合、教科の成績がつかないことも考えられます。出席扱いと成績評価は別の話として、学校に確認しておきましょう。
Q. 学校が制度を知らない場合はどうすれば?
A. 文部科学省のサイトで通知文(「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」)が公開されています。この通知文を印刷して持参し、教頭先生や管理職の方に相談するとスムーズです。
Q. 出席扱い申請に費用はかかりますか?
A. 制度自体の利用に費用はかかりません。発生するのは、利用するオンライン学習サービスの月額料金のみです。
まとめ|出席扱い制度を知ることで選択肢は広がる
不登校のお子さんにとって、出席扱い制度は「学校に行けなくても学び続けられる」ことを公式に認めてもらえる仕組みです。保護者と学校の連携、適切なICT教材の選択、学習記録の共有という条件を満たすことで、指導要録上の出席として認められる可能性があります。
まずは学校への相談から始め、出席扱い認定の実績があるオンライン学習サービスの無料体験を活用してみてください。お子さんのペースに合った学びの環境を整えることが、何より大切です。
不登校の学習支援について、さらに詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。
参考リンク:


