英検の一次試験は、リーディング・リスニング・ライティングの3技能(4級・5級は2技能)で構成されています。合格のカギは「正しい教材を選び、正しい順序で対策を進めること」に尽きます。
闇雲に参考書を買い込んでも、使い方が間違っていれば効果は半減します。この記事では、英検一次試験に合格するための効果的な対策法と、級別におすすめの参考書を整理して解説します。

英検一次試験の構成を理解する
3技能の配点バランス
英検3級以上の一次試験は、リーディング・リスニング・ライティングの3技能で構成されています。CSEスコアは各技能に均等に配分されるため、どれか一つだけ得意でも合格は難しく、バランスのよい対策が求められます。
4級・5級はリーディングとリスニングの2技能のみで判定されます。
ライティングの重要性
ライティングは問題数こそ少ないものの、CSEスコアの配点比重はリーディング・リスニングと同じです。つまり、たった1〜2問の作文がスコア全体の約3分の1を占めることになります。ライティング対策を疎かにすると、合否に大きく影響します。
英検はリーディング・リスニング・ライティングの3技能が均等配分。苦手技能を放置せず、バランスよく対策することが合格への近道です。
一次試験対策の基本ステップ
ステップ1:単語力を固める
英検対策の土台は単語力です。どの級でも、まずは受験する級に対応した単語帳で語彙を増やすことから始めましょう。単語がわからないと長文も聞き取りもままならないため、ここを飛ばして問題演習に入ると効率が悪くなります。
具体的には、「でる順パス単」(旺文社)シリーズが定番中の定番です。過去の出題データを分析し、よく出る単語を頻度順に掲載しているため、効率よく学習できます。100語ごとのセクション区切りで、学習計画も立てやすい構成です。
ステップ2:問題形式に慣れる
単語をある程度覚えたら、各技能の問題形式に慣れる段階に入ります。英検は出題パターンが比較的決まっているため、形式に慣れるだけで得点力が上がります。
「英検〇級 総合対策教本」(旺文社)や「英検〇級をひとつひとつわかりやすく。」(学研)といった解説系の参考書で、出題傾向と解き方のコツを押さえておくと、本番で迷わず解答できます。
ステップ3:過去問で実戦練習
過去問は最も重要な教材です。本番と同じ形式・難易度の問題を時間を計って解くことで、実戦力が身につきます。英検の公式サイトでは直近の過去問が無料で公開されているほか、「英検〇級 過去6回全問題集」(旺文社)で複数回分の過去問に取り組めます。
過去問は「解きっぱなし」にせず、間違えた問題の分析と復習を丁寧に行うことが大切です。なぜ間違えたのかを分析し、弱点を潰していくサイクルを回しましょう。

技能別の対策法
リーディング対策
リーディングは「語彙問題」「長文空所補充」「長文読解」の3パートで構成されています。語彙問題は単語帳の学習で対応できますが、長文読解は速読力とスキャニング(必要な情報を素早く見つける力)が必要です。
長文対策としては、「英検〇級 文で覚える単熟語」(旺文社)がおすすめです。英検の出題テーマに沿った英文を読みながら単語も覚えられるため、一石二鳥の教材です。
リスニング対策
リスニングは「英語の音に慣れること」が大前提です。過去問の音声を繰り返し聴き、聞き取れなかった部分をスクリプトで確認する作業を繰り返すのが効果的です。
日常的にリスニング力を鍛えるには、英検の公式アプリ「英語の友」で音声を聴いたり、通学中にリスニング教材を流したりする方法があります。ディクテーション(聞いた英語をそのまま書き取る練習)も有効です。
ライティング対策
英検のライティングは「意見→理由1→理由2→まとめ」の型に沿って書くのが基本です。この型を覚え、さまざまなトピックで練習を重ねましょう。
ポイントは以下の3点です。
- 指定語数を守る(3級は25〜35語、準2級は50〜60語、2級は80〜100語が目安)
- 文法ミスを減らす(シンプルな文で正確に書く)
- 理由を具体的に書く(抽象的な理由より、具体例を添える)
「英検〇級 ライティング大特訓」などの専門書で、テンプレートと実例を学ぶのが効率的です。
ライティングは自己採点が難しい技能です。学校の先生やオンライン英語講座などで、書いた英文を添削してもらう機会を作りましょう。独りよがりな書き方のクセがつくと修正が大変です。
級別おすすめ参考書
5級・4級向け
5級・4級は英検入門のレベルです。「英検〇級をひとつひとつわかりやすく。」(学研)は、英語が苦手な子でも取り組みやすい構成でおすすめです。「でる順パス単 5級/4級」で基本単語を押さえ、過去問で仕上げましょう。
3級向け
3級からライティングと二次試験(面接)が加わります。「でる順パス単 3級」で単語を固め、「英検3級 過去6回全問題集」で実戦練習。ライティングは型を覚えて5〜10回練習すれば、基本的な対応力がつきます。
準2級・2級向け
準2級・2級は語彙力と長文読解力が試される級です。「でる順パス単」に加え、「英検〇級 文で覚える単熟語」で読解力も同時に鍛えましょう。ライティングの分量が増えるため、添削を受けられる環境を作るのが理想です。
準1級・1級向け
準1級以上は難易度が格段に上がります。「でる順パス単 準1級」は必須。長文読解は英字新聞やニュース記事を日常的に読む習慣をつけると、読解スピードと語彙力の両方が伸びます。リスニングもCNNやBBCなどの英語ニュースで耳を鍛えましょう。
いきなり生のニュースはハードルが高いので、スクリプトと日本語訳が付いた英語ニュース誌から入ると挫折しにくくなります。

独学で一次試験に受かるための学習スケジュール
3か月前:単語学習を開始する
試験日の3か月前から、まずは単語帳の1周目を開始します。1日20〜30語を目安に、通学時間や寝る前のスキマ時間を使って覚えていきましょう。完璧に覚える必要はなく、まずは「見たことがある」レベルにするのが1周目の目標です。
2か月前:問題演習に入る
2か月前からは、単語学習を続けながら問題演習に入ります。各技能の問題形式に慣れることが目的です。この段階では正答率にこだわりすぎず、「出題パターンを理解する」ことに集中しましょう。ライティングも1週間に2〜3回は書く練習を始めてください。
1か月前:過去問で仕上げる
試験1か月前からは、本番と同じ時間配分で過去問を解く実戦練習に入ります。タイマーを使って制限時間内に解く練習を繰り返し、時間配分の感覚を体に染み込ませましょう。間違えた問題の復習と弱点分析も並行して行います。
スマホのタイマーだと通知に気を取られやすいので、机に置ける学習用のタイマーを使っている受験者もいます。
直前1週間:弱点の最終チェック
直前1週間は新しいことを覚えるより、これまでの復習に集中しましょう。間違えた問題のノートを見直し、覚えきれていない単語を再確認します。前日はしっかり睡眠をとって、体調を整えることも大切です。

一次試験の時間配分のコツ
ライティングに時間を確保する
一次試験ではリーディングとライティングが同一の筆記時間内で行われます。リーディングに時間をかけすぎてライティングが時間切れ、というのは避けたいパターンです。ライティングに20〜25分を確保する前提で、リーディングの時間配分を逆算しましょう。
語彙問題はスピード勝負
語彙問題は知っているかどうかの勝負です。考えてもわからない問題には時間をかけず、サッと選んで次に進みましょう。ここで節約した時間を長文読解やライティングに回すのが賢い戦略です。
よくある質問
Q. 参考書は何冊必要ですか?
A. 基本は「単語帳(パス単)」「過去問」「ライティング対策書」の3冊で十分です。参考書を増やすよりも、1冊を繰り返し使い込むほうが効果的です。
Q. 一次試験の勉強期間はどのくらい必要ですか?
A. 級や現在の英語力にもよりますが、3級なら2〜3か月、準2級・2級なら3〜4か月が一つの目安です。毎日30分〜1時間の学習を継続するイメージで計画を立てましょう。
Q. 過去問は何回分やるべきですか?
A. 最低でも3回分、できれば6回分をおすすめします。複数回分をこなすことで出題パターンが把握でき、時間配分の感覚も身につきます。
Q. 学校の英語の授業だけで英検に受かりますか?
A. 5級・4級は学校の授業と教科書の内容が直結しているため、授業をしっかり受けていれば合格できる可能性があります。ただし、3級以上は学校の授業範囲を超えた語彙や表現が出るため、英検専用の教材で対策するほうが効率的です。
Q. 英検の過去問はどこで手に入りますか?
A. 英検公式サイトで直近3回分の過去問が無料で公開されています。より多くの過去問に取り組みたい場合は、「英検〇級 過去6回全問題集」(旺文社)の購入がおすすめです。音声もダウンロードでき、リスニング対策にも使えます。
まとめ
英検一次試験の対策は「単語→問題形式の理解→過去問で仕上げ」の3ステップが基本です。特にライティングはCSEスコアの約3分の1を占めるため、早い段階から型を覚えて練習を重ねましょう。
参考書はあれこれ手を出すより、定番の教材を繰り返し使い込むほうが効果的です。過去問の復習を丁寧に行い、弱点を潰していくサイクルを回すことが合格への最短ルートです。
各級の具体的な勉強法は英検3級の勉強法|合格ロードマップを丁寧に解説、英検準2級の勉強法|合格直結のコツを丁寧に解説で詳しく解説しています。二次試験の面接対策は英検対策のオンライン講座は何を選ぶ?級別の対策ポイントと選び方を参考にしてください。


